志して道半ばなり空を見る:パワーのインフレと成熟との葛藤「僕のヒーローアカデミア」

タイトルの句は
「そら」と読めば決意
「くう」と読めば挫折
です。

主人公・緑谷出久くんの今の状態はそうとしか言えんな、という気持ちを込めてみました。
今、ってのは週刊少年ジャンプの「今」ですから、
単行本派には未来ですね。
んでも、単行本にもしっかりダークサイドが描かれていますからね…

緑谷出久(いずく)はいじめられている中学三年生。
人類のほとんどが何らかの特殊能力「個性」を持つ世界で出久が「無個性」だった。
みんなが憬れる職業「ヒーロー」にはなれない。…はずなのだが、
出久は諦めない。
そしてあることから「個性」を持つようになりヒーローを目指す。

未読の人にもなるべくネタバレなしですから!

木偶の棒の「デク」とあだ名されて、それをヒーローネームにするなど、
初心を忘れないのは偉いが、反面、常に無個性だった頃を忘れないようにしてしまってどうよ?
「正義」の軸が揺さぶられたときメンタルにくるんじゃないのー?
という展開です。ざくっというと。

このマンガは、ゴールはあるけれどそれに至るまでのエピソードがどんどん膨れて長くなるタイプの連載なので、ひょっとしたら今が折り返し地点かな?とも思います。

Amazonプライムビデオで無料なので、アニメを最初から見るのがお勧め!
面白い、かっこいい、泣ける、動く、音楽がいい!
原作も動きがある作品ですが、アニメで動くと本当にキます。萌えて燃える!

私、フィギュア持ってます!ある程度!登場人物多くて底なし沼だからある程度でやめてますが!

今、ヒロアカがどうなっているのかネタバレなしで解説すると、
マイケル・サンデル著「これからの正義の話をしよう」です。←唐突
この本にはトロッコ問題という有名な発問があります。

ひとりを殺して五人を助けるのと五人を殺してひとりを助けるのとどちらが正義。
まっすぐ進むと五人死ぬ。進路を変更するとひとり死ぬ。
さらに条件が加わったら?「正義」は変わるのか?

要するに

お前の正義が俺の正義とが同じとは限らない。
お前の正義と俺の正義が対立したらどうするか。

「これからの正義の話をしよう」もおもくそざっくり言うとそういうことです。

出久くんの不幸は、
余りにも敵がどんどん強くなるんで、
どんどん強くならなきゃいけないが、
精神はまだ高校生っすから!
ってことだと思います。

ただね。
現実世界ではどっちがヒーローでどっちがダークサイドかわからない、
極論負けた方がダーク、と決めつけられがちですが、

私は「正義のためには犠牲もやむを得ない」って言いだした方がダークサイドだと思います。

原爆のことをよく取り上げるからって、アメリカのことを言ってるわけじゃないですよ?

例えば、経済が死ぬと人も死ぬからGoTo、ってなってるじゃないですか。
でも、明らかに疾患があってコロナに弱い人がいますよね。
人をシャッフルすると多くは軽症で免疫を得て済むのかもしれませんが、
年寄りでも若くても、死人が出ますよね?

経済が止まって生活できなくなって死ぬ人。
経済を動かすために人が動いて罹患して死ぬ人。

直面しているんですよ、我々。「正義」に。

ヒロアカは、深い。
だから堀越耕平先生は大変だろうけど、
最後まで頑張っていただきたいと思います。

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入り江わに について

オタクじゃ老害、川柳じゃ若手!オタクが互いをお宅と呼んでいた頃からのマンガアニメオタク。兼、川柳人。
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