王冠の愛は野望と血にまみれ:血肉の通った史実「アルカサル-王城-」

青池保子先生には「エロイカより愛をこめて」という名作がありますが、
時代が変わって、最初のころのNATO対KGBって設定が通じないんですよ。
で、もうひとつの名作「アルカサル-王城-」を、と。

舞台は14世紀のイベリア半島。そのころは多数の国家が外国の影響を受けつつ戦う戦国時代だったそうです。ペドロ1世は後に「残酷王(エル・クルエル)」と呼ばれるほどの冷酷な策略と情熱的な激しい感情の持ち主でした。「アルカサル-王城-」は彼の生涯を描く大作で、青池先生は自分の生涯では描き切れないかもしれないと判断して最後の巻は略歴になっています。

カスティリア王国のドン・ペドロはアルフォンソ11世と王妃マリアの嫡男として生まれた。しかし、父王は愛妾に夢中でマリアとドン・ペドロは冷遇された。だが、父王の戦場での急死でわずか15歳で即位。庶子であり兄であるエンリケと立場が逆転する。
最初は宰相の傀儡の王であったが、やがて宰相を追放。親政を始めたところ王侯貴族や実母の裏切りにより権力をはく奪され幽閉の身に。
この体験から、決して裏切りを許せない専制君主として復位。カスティリアを強国へと導く。その愛と波乱の生涯を描く。

ドン・ペドロは、父王の愛を得られず、母親は妾妃への復讐の切り札としてしか自分を見ない、そんな少年時代を送っていました。だから、母親が嫌いです。父には強いあこがれを持っています。身の回りの世話をしていたマリアだけが彼のことを思いやってくれていたので、正妃を持つ前に愛妾としてマリアをあてがわれたときには…キャーキャー!ってくらい情熱的に求めますよ!キャー!

で、フランスから若い王女が正妃として嫁いでくるんですけど、
…母親に似ているんです。
ドン・ペドロは嫌でねー。生理的嫌悪感ってやつですよ。
父王と同じで正妃を顧みず、実質的な王妃はマリアでマリアとの間には何人もの子に恵まれます。正妃との間に子どもはいません。つか、作りません。デキるようなこともしません。正妃は美少女なんですけどね。

一方、この時代の王家同士の正式な結婚は、証人の前で行為をしなきゃいけないんです。
処女で嫁いできた美少女は、
行為が散々で、あれは男嫌いになるわー。

でも、この人もやがて恋をするんです。
悲恋としかいいようのない…

また、マリアは愛妻なのにドン・ペドロは他の女に手を出すし。

等々、ガッツリ取材しているマンガです。歴史マンガとしても良し。ラブロマンスも味わえます。
ドラマチックですよ!

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入り江わに について

オタクじゃ老害、川柳じゃ若手!オタクが互いをお宅と呼んでいた頃からのマンガアニメオタク。兼、川柳人。
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